今年で2回目となるヨコハマプロジェクト主催のチャリティウォーク。
「2年目の挑戦」についてアクセプションズ黒木がヨコハマプロジェクトの近藤寛子さんに伺いました。
黒木:2年目、2回目のチャリティウォーク開催、おめでとうございます!今回のテーマはなんでしょう?
近藤:花が咲き始める4月の山下公園に合わせ、今年は『花』をイベントのキーモチーフとしました。ダウン症も多様であることの一つだととらえ、また、ダウン症があるからといって全く同じでわけではないことを伝えられるよう、色とりどりの多様な個性が花咲くイベントにしたいとの思いがこめられています。
黒木:4月の心地よい潮風を感じるなか、山下公園の花に出迎えられることは参加者にとって嬉しいですね。
近藤:お子様、ママ、パパ、きょうだい、じいじ、ばあばがファミリーで楽しんでいただけるよう、協力団体様による多大なご協力のもと、会場に多種多様なアクティビティを用意させていただきました。
黒木:ヨコハマプロジェクトのキーワードでもあるダイバーシティ、多様性とは平たく言うとなんでしょう?
近藤:ひと言で言うのは少々あらっぽく聞こえるかもしれませんが、『みな違っていて自然なこと』と捉えています。多様性を説明するとき、着目する内容、話しの入り口は、文化だったり、地域や国だったり、ジェンダーだったり、障がいだったり、と、話す人によってそれぞれです。
黒木:なるほど
近藤:例えば、ヨコハマプロジェクトが着目するダウン症のある人だと、21番目の染色体が3本であるという特長があります。多様性(ダイバーシティ)のインクルージョンってなんだろうと、日本社会でも話し合われ始めていますが、私たちは、それぞれが持つ特長を尊重しながら、共に暮らす姿のことだととらえています。
近藤:ダイバーシティを、コンセプチュアルに感じられる方もいるかもしれません。実は、チャリティウォークを企画したのも、ダイバーシティを直に体験してしまう方が、頭で理解するより、断然わかりやすいと思っているからなのです。
黒木:確かに百聞は一体験にしかず、というのはバディウォークも同じですね。ダウン症のある人を知らない人たちがバディウォークに参加することで認識が変わったという方が多くいらっしゃいます。ダイバーシティという言葉が先行しがちですが、実際には体験をすることが理解が早いのでしょう。横浜という異国を取り入れてきた歴史的な土地柄も多様性を感じられる要素なのでしょうね。
黒木:今回もいろいろ楽しい企画がありますね。参加者にとって、どんなことが会場で起きるのでしょう?
近藤:年齢とともにダウン症のある子同士、親同士が会う機会も少なくなったりすることがありませんか?ダウン症のある人、子どもたち同士久しぶりに会う場、知り合いになる場、そして、主役になって楽しめるアクティビティは何だろう?と考えながら企画を進めました。今年も、チアリーディング体験や和太鼓など、ウォーキングとセットのアクティビティや、みんながつながっている姿をとらえた『つながるフォト』を実施する予定です。一つでも多く参加頂けたら嬉しいですが、観て何かを感じて頂けるだけでも十分かもしれません。
黒木:今回、ここを見て欲しい、というところを教えてください。
近藤:二つあります。まず、お子さんにとってお昼の活動時間を存分満喫できるよう、フェスティバル色を強くし、会場内に各種アクティビティを用意しています。慶応大学ジャグリングサークル『I-Wing』さんや、知的障がいのある青少年からなる和太鼓グループ『あらじん』さん、障がいのあるセラピストが活躍するハンドケア『大倉山スイミー』さん、NPO法人のドリームエナジープロジェクトさん、横浜市立東高校さん、日本アニマルセラピー協会さんをはじめとする数多くの団体様に協力いただきます。各種アクティビティに参加する数だけ、ダウン症のある方・ない方同士がふれあう機会を持てるよう、皆さまとイメージ共有し、当日を迎えたいと思っています。
黒木:前回よりパワーアップしているのですね!
近藤:二つめは、社会福祉施設様を通じた障がいのある方の能力を実感できる仕掛けです。チャリティウォークinヨコハマではイベント当日使う道具の多くを社会福祉施設様に依頼しています。一例をあげるとイベント記念Tシャツである『つながるTシャツ』、手旗、お手玉、ぽんぽんなど、イベントに欠かせない道具の制作をお願いしています。これらの道具を参加者の方々が手に取ることにより、障がいのあるかたが持つ能力を垣間見るきっかけとなり、新たに『作る人』と『使う人』がつながれるといいなと思っています。
黒木:前回参加された方、今回、初めて参加される方にメッセージをお願いします!
近藤:今年も山下公園でチャリティウォークを開催します!昨年は約 600 人が参加し、ダウン症のある人とその家族など当事者と、それ以外の参加者がおよそ半々でした。今年は参加者の輪を広げ、1000 人が集まるイベントを目指しています。前回参加された方には、是非、また、参加頂き、再会の場、お子さんの成長を感じられる場になればと願っています。つながるフォトに参加して、今年もつながりましょう!
黒木:たくさんの笑顔で包まれるイベントになるといいですね!楽しみにしています!
<ヨコハマプロジェクトからメッセージ>
山下公園は、横浜駅、東急東横線、東京メトロ副都心線から直通のみなとみらい線の終点から徒歩 3 分の位置にあります。( バリアフリールートがあります。手帳の使える駐車場もありますが、台数には限りがあるため、早めの行動がオススメです。) 徒歩圏に中華街や元町商店街があり、市営の観光バス「あかいくつ」号に乗れば、大桟橋や赤れんが倉庫へも足を延ばすことができます。海上バス「シーバス」で、みなとみらいや横浜駅東口に行くこともできます。春の1日のみなさんのプランに、年に1回のチャリティウォークを組み込んでいただけたらと願っています。会場でお待ちしています!