今年アクセプションズは、3.21を記念して谷田圭也之さんデザインのTシャツとマスク発売、3Dプリンター製のオリジナルサンダル発表、そして4月のワークショップ開催に協力しました。

 

<プレスリリース>

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000053.000039365.html

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000061.000039365.html

プロジェクトの経緯

このプロジェクトは、アクセプションズのメンバーと松田崇弥さんとの出会いに始まります。松田さんは2018年に双子のお兄さんと、“異彩を、放て。”をミッションに掲げる福祉実験ユニットである株式会社ヘラルボニーを設立し、知的障害のある人々が描いたアート作品を商品にしたり、作品の展示会を開いたりして、福祉領域をどんどん拡張しています。

インクルーシブな社会の実現をめざして活動しているアクセプションズにとって、ダウン症のあるアーティストは身近に感じる存在であり、世の中の人にもっと彼らの素晴らしさを知ってほしいと願っているので、今年の世界ダウン症の日に、何か一緒にできないかと大胆にもお声をかけさせていただきました。

 

2020年11月、一気にプロジェクトが動き出します。

靴づくり

まず、松田さんからMagarimono代表の津曲文登さんを紹介していただき、ダウン症のある子どもたちのために靴をつくろうというプロジェクトが走り始めました。

昨年、アクセプションズは「アンファンバディ」というメガネの開発に協力した経験もあり、目の次は足の課題に向き合いたいと思っていました。

アンファン バディ
アンファンバディ

ダウン症のある人の中には、足の関節に負担がかかり医療用インソールを使用している人も多くいます。医療用インソールを作るには病院受診や申請が必要で面倒なうえ、インソールの入った一足を履き続けるため、選択肢は限られてしまいます。

もっと靴のおしゃれを楽しみたい、もっと気軽に機能性のある靴選びをしたい。夏はサンダルを履きたいけどインソールを入れられないなど、アンケートでは靴に関する様々な困りごとや要望が出てきました。

 

フットウェアデザイナーの津曲さんは、デジタルデザイナーの小野正晴さんとMAGARIMONOブランドを共同で立ち上げ、3Dプリンターで靴を作るという技術を使って、大量生産のモノづくりとは異なるアプローチにチャレンジされています。

 

おしゃれな靴を作るだけではなく、そこに医療技術も必要になってくる今回のモノづくり。

 

そこで津曲さんの紹介で、デジタル技術で義肢装具の設計・製造を支援しているラピセラ株式会社の奥野雅大さんも参加してくださることに!

 

12月、渋谷100BANCHでモデルになってくれる子どもたちの足の計測を行いました。

 

そこでいろいろと話し合った結果、3月にはサンダルのプロトタイプを発表することになりました。

コラボ商品

靴づくりと並行して、ヘラルボニ―松田さんから、3月にお台場にあるダイバーシティ東京プラザにポップアップショップを出店するので、そこでアクセプションズとのコラボ商品をプロデュースする提案をいただきました。願ってもない機会です!

こちらも限られた時間のなかで企画が進み始めました。

ヘラルボニ―はたくさんのアーティストと契約を結んでいます。その中にダウン症のある人もいらっしゃることは知っていましたが、私にはぜひ紹介したい人がいました。タイ・チェンマイ在住の谷田圭也之さんです。アクセプションズのメンバーからの紹介で知り合いましたが、私は彼女の作品がとても好きでした。

いくつか彼女の作品をご紹介させていただき、その中から2つの作品が限定プロダクトとして決定しました。

3月19日にオープンしたダイバーシティ東京プラザのヘラルボニ―ショップ限定で販売していましたが、緊急事態宣言が出され残念ながらショップは終了。しかしながら、オンラインショップで購入できるというすばらしい展開となりました。

ジュエリー、室内の画像のようです

初めてショップで、「acceptions」のロゴのついた商品が並んでいるのを見たとき震えるほど感動しました。多くの人に商品に込められた想いが届きますように!

ワークショップ

さて、靴づくりはさまざまな試行錯誤を経て、サンダルのプロトタイプをつくることになりました。

 

そしてその発表を、商業施設である“ダイバーシティ東京プラザ”でおこない、同時に子どもたち向けのワークショップをしてはどうかと、三井不動産株式会社の粟谷尚生さんからご提案いただきました。リアルなイベントの場が失われている昨今、子どもたちにとってきっと素晴らしい経験になるに違いない。多くの人が集まる商業施設での開催、この時期、もしかしたら批判が出るかもしれないけれど、それ以上にチャレンジする価値はあるのではないか、このプロジェクトに関わる全員が覚悟を決めて、やり切ることを選び進み始めました。

3月20日に予定していた開催は延期となり、一度はあきらめかけましたが、4月18日、東京で3度目の緊急事態宣言の足音が近づくなか、無事にワークショップを開催することができました

今回のプロジェクトを終えて

モノづくり、場所づくり、そして人のつながりと、そこにうまれる想い

 

ダウン症のある人の足の課題に向き合い、多方面のプロたちが集まり試行錯誤し、ただ一心により良いもの、喜んでもらえるものを作り続ける姿勢に感動しました。

 

谷田圭也之さんの作品を通して、“ダウン症”ではなく一人の“人”としての魅力が最大限に伝わるようにプロデュースしてくださる過程を見て、私たちの伝えたいものと同じであることの喜びを感じました。

 

そしてワークショップ企画。イベントは準備の徹底が成功の9割をしめます。綿密な打ち合わせ、人の手配、物の手配、スケジュールや連絡、調整、あらゆることをヘラルボニ―の西野さん、深澤さんを筆頭に、たくさんの人の協力を得て進めてくださいました。

 

子どもたち自身が本来持っている魅力を最大限に引き出すのは大人の役目。

そこには生産性や効率よりも大事な“想い”があってこそだと改めて感じました。

 

子どもたちの笑顔のそばに、親御さんの誇らしげな眼差しがあったことも忘れられません。

 

今回のプロジェクトに関わってくださった皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。

 

そしていつもアクセプションズを応援してくださるみなさま、来年はもしかしたらサンダルが発売されるかもしれません。どうぞお楽しみに! 

 

(古市)