國學院大學 人間開発学部「特別な教育的ニーズとインクルーシブ社会」の授業にゲスト講師として登壇しました

アクセプションズ岡崎です。

 

2021年6月4日、國學院大學 人間開発学部の高橋幸子教授の「特別な教育的ニーズとインクルーシブ社会」の授業にゲスト講師の依頼をいただき、アクセプションズの古市と岡崎の二名が登壇させていただきました。

 

当日は3限が子ども支援学科(2年生)向け、4限が健康体育学科(1,2年生)向けという2コマの授業で、合計200名以上の学生さんに聴講いただきました。

 

ダウン症についての基礎知識から始まり、自分自身が親として子どもが生まれたときに思ったことや子育てを通じて経験したことを、具体的な事例を出してお話するとともに、その経験などから教育や社会に対して思ったり感じたりしたことなどをそれぞれの視点でお話しました。

 

ただの経験談のみではなく、それを通じて母親、父親のそれぞれの目線から、これからの教育/社会についての課題と期待についてのお話をさせていただきました。

 

今回は聴講いただいた方の意識がどう変わったかを調査するために、受講前、受講後それぞれでアンケートへの回答をお願いしました。

 

多くの質問もいただきました。障害のある人たちにどのように関わったらよいか、生活上でどのような課題があるか、などの疑問に時間の許す限り回答させていただきました。

 

受講前アンケートでは「小中学校時代にダウン症のある方と過ごした経験がない」と回答したのが子ども支援学科では66.7%、健康体育学科では61.6%。そして「中学校卒業以降にダウン症のある人と会ったがない」と回答したのが子ども支援学科では68.8%、健康体育学科では68.8%という結果でした。

 

つまり、受講者の6-7割の方が実際にダウン症の方と過ごしたり会ったりした経験がないということでした

 

「ご自身の経験から障害のある子の学校はどちらがいいと考えますか?」という設問については、「特別支援学校(学級)に通った方が良い」という回答が子ども支援学科では54.8%、健康体育学科では63.4%でした。5-6割の方は障害のある児童・生徒は支援学校(学級)に行った方が良いと考えていることが分かりました。

 

しかし受講後のアンケートでは、同じ問いに対し、「特別支援学校(学級)に通った方が良い」という回答が子ども支援学科では10.7%、健康体育学科では.17.6%でした。つまり子ども支援学科では約9割、健康体育学科では8割以上の方が、もう一つの回答選択肢である「地域の学校で日常的に一緒に過ごした方が良い」を選びました。

 

古市、岡崎の両名の話の後、インクルーシブ教育についてポジティブな印象を持ってくれた方が増えたということで、講義をさせていただいた大きな意味があったと感じました。特別支援教育とインクルーシブ教育の狭間で悩むのではなく、目の前にいる子どもたちが社会に出ていくために必要なことは何なのか、障がい者のための教育という視点からみんなのための教育、インクルーシブ社会の基礎を作るための教育について、学生さんたちと一緒に考える時間を持てたのは良かったです

 

「受講前と意識変化はありましたか?」という問いに対しては、「ダウン症のイメージが変わった」「ダウン症の人たちと会ってみたい」という項目で「すごくそう思う」「すこしそう思う」という回答の割合が大変高く、アクセプションズの活動のメッセージが届いたと思います。

 

受講後アンケートの自由記載コメントでは、今回の講義について我々が伝えたかったことをしっかり皆さんが理解し、自分で考えていただいている内容が多く、大変嬉しく思いました。こういう学生さんたちが次の世代の社会を作っていくキーパーソンになっていただけると良い、と勝手に妄想しております。

 

「アクセプションズのイベントに参加してみたい」というありがたい回答も多くいただいたので、今後学生の方々もダウン症のある人たちと一緒に楽しめるイベントを企画し参加者やボランティアとして、アクセプションズの活動に関わっていただけることを大きく期待しています。

 

高橋先生、このような貴重な機会をいただき本当にありがとうございました!

受講前アンケート(一部抜粋)

子ども支援学科

 

 

 

 

健康体育学科

 

 

 

 

 

受講後アンケート(一部抜粋)

子ども支援学科






健康体育学科