全国の医学部・医科大学の学生や医療関係者による非政府組織(NGO)団体「IFMSA―Japan」と、ダウン症への理解を促進するためのNPO団体「アクセプションズ」は、ワークショップファシリテーターにアーティストの中津川浩章氏を迎えて、障がいのある子ときょうだい、そして障害とこれまで接点のない子どもたちが一緒にアートを作るイベント、「ぽよぴんアート2019」を開催いたします。
本イベントの特徴は、医学部の大学生ら、医学生が企画、運営することです。障がいを持つ方々と関わりが密接である医療現場に将来立つ身として、障がいへの理解は必須の領域であります。学生の間にその理解を深めておく必要があり、その知識や経験を将来の診断治療に生かすだけではなく、社会へと発信する力も養っていきたいと考えております。第1部では、アーティストの中津川浩章氏を講師に招き、社会の礎となる子どもたちが、障がいの有無にかかわらず一緒にアートを作り出します。具体的には、昨年に障がいのある子どもらが描いた大きな一枚の絵を切り貼りし、「ワンダーランド」をイメージとした作品を作り上げていきます。完成した後には、中津川氏によるフィードバックが行われ、参加者が感想を述べます。医学生もこの一連の創作活動に参加することを通じて、障がいの有無にかかわらず、互いの違いや困難、そして良いところを知り理解する。その結果として、インクルーシブな世界を考え、ダイバーシティ社会に繋がっていくことを目指します。
第2部は、医学生とダウン症のある子どもたちとの交流会です。
第3部は、ダウン症のある子の親と、医学生との交流会となります。いずれも、障がいへの適切な理解を知識として身につけるだけではなく、障がいのある当事者から医学生が直接学ぶ、という場にしたいと考えております。
現在日本では、障がい者に対する知識、理解が不足している状況があります。発達障がいを含む精神障害への偏見。十分な議論も行われず、理解が深まらないままになし崩し的に進められてきた新型出生前診断(NIPT)。差別と偏見から起きてしまった、相模原障がい者施設での殺傷事件。そして差別を恐れ、公表されなかった入所者の名前。
私たちは今回のイベントを通して学んだ知識を元に、他の学生や市民の理解向上、偏見や差別是正のために活動をします。報道各社様におかれましては、多忙ななかだと思われますが、ぜひ現地におこしいただき、活動の様子を取材していただきたく、お願い申し上げます。
取材に来ていただく際には、事前にメールにてご連絡をいただければ幸いです。
●お問い合わせ先:
IFMSA-Japan poyopin@ifmsa.jp
NPOアクセプションズ info@acceptions.org
●ファシリテーター紹介:
中津川 浩章(画家、美術家、アートディレクター)
記憶・痕跡・欠損をテーマに自ら多くの作品を制作し国内外で個展やライブペインティングを行う一方、アートディレクターとして障害者のためのアートスタジオディレクションや展覧会の企画・プロデュース、キュレ―ション、ワークショップを手がける。「できないことからつながる社会」を目指して福祉、教育、医療と多様な分野で社会とアートの関係性を問い直す活動に取り組む。障害者、支援者、子どもから大人まであらゆる人を対象にアートWSや講演活動を全国で行っている。2012~14及び2016「埼玉県障害者アート企画」展、2016「ビッグ・アイアートプロジェクト」(国際障害者交流センター)、社会福祉法人みぬま福祉会・工房集ほかのアートディレクションや、川崎市岡本太郎美術館「岡本太郎とアールブリュット」展のキュレーションに携わる。NPO法人エイブル・アート・ジャパン理事、NPO法人アール・ド・ヴィーヴル理事、一般社団法人Get in touch理事。
●開催日時:
日時:2019年10月5日(土) 14:00~18:15
会場:東京都千代田区麹町中学校(武道館)
参加人数:児童20名程度 ※ダウン症のある児童とない児童を半数ずつ
主催:IFMSA-Japan NPO法人アクセプションズ