ホノルル, マラソン, あべけん太

アクセプションズ北田です。

 

ハワイの年末の風物詩、ホノルルマラソンが今年も盛大に開催され、日本からのエントリーも1万人を超えた、と現地でも話題です。

完走しても、しなくてもその記憶を噛み締めて、喜び合う機会がいっぱいあっても多過ぎません。

なにしろみんなそれぞれに長く苦しく楽しい膨大な時間を費やしました。

 

その一つがフィニシャーズマンデイの夕方からのパーティー。

 

そこで待っていてくれたのは、

ダウン症のイケメン俳優あべけん太さん。

 

このパーティーは、

けん太さんの完走祝いそしてローカルの人たちとネットワーキングです。

 

つまりけん太さんが完走できて初めて成立するパーティーなので、

実際に出走した経験のあるランナーにとっては、こんな有言実行あるのみのパーティー企画って、

たいへんなプレッシャーだったはずとそれだけでもびっくりします


 

ダウン症のある人は、筋肉の低緊張、それに筋肉質のカラダ作りが困難、という特質を抱えます。

フルマラソンのチャレンジを選んだ、と聞いた時には唖然として、

どうするんだろう、と他人事ながらおろおろします。

 

かつて走ることもなかった、というけん太さん、

パーソナルトレーナーとの二人三脚で、一年をかけたトレーニングで、じわじわ走れる距離を伸ばし、

最後にはなんと35Kmランまで到達。

 

そして臨んだ当日、マネージャーのお兄ちゃんたちと共に、チームでわしゃわしゃ42.195Kmを一歩一歩進みます。

 

万全の準備をしてきたけん太さんと言えども、やはりフルマラソンは高い壁。

20Kmまでは走り続けたけん太さんが、その後急ブレーキがかってしまい、後半は、チームみんなが必死のチア。

 

「けん太なら、できる!」

 

その声がけん太さんをちょっとづつ前に押します。

やがてギブアップすることなく、カピオラニ公園に帰ってきました。

記録は9時間47分。

 

おそらく多くの人たちが、半信半疑だったのに、フルマラソンを完走しちゃいました。

 

歩いていいよ、と言われたって炎天下42Km以上を進むなんて、シャレではできないし、

途中休憩していたら、この時間で帰ってくることもできません。

 

ずーっと進め進め、で、ここに立つことができます。

あまりにも奇想天外なチャレンジ、素晴らしい結果で終えました。

 

けん太さん、何回も

ハッピー!とそれは嬉しそう。

 

ケンタさんのこれまでの挑戦はこんな驚きの連続。

 

55回目の試験で運転免許の試験に合格し、17回目の面接で就職を果たし、

と、”やればなんでもできる”とひょうひょうと言うけど、

 

健常者だって、難しいのに、どこからあえてそんな勇気が湧いてくるんだろう。

新たなチャレンジに、ハワイを選んでくれたのは、ホノルル在住のわたしたちには嬉しいご縁で、

ハワイのダウン症のある子どものいる家族、そしてその支援者が、この日集まりました。

 

ダウン症のあるレイナちゃんのファミリー、ザンダーちゃんのファミリー、ナナちゃんのファミリー、それにわたしたちKIKIファミリー。

 

けん太さん、

締めくくりはなんと、英語でスピーチを披露してくれ、毎週英会話レッスンも受けている、と聞いてまたまたびっくり。

何に対しても貪欲だし、結果を出しているみごとなダウン症の人のロールモデルです。

 

あべけん太さんにとっては、またまた一つ、輝く経験と思い出が増え、けん太さんに接したハワイの家族たちは、その姿が眩しいこと。

 

スペシャルニーズのあるなし、を越えて、けん太さんが、見せてくれる意欲は、お手本です。

けん太さん、ホノルルマラソンの完走おめでとう!

 

そして思いやりと情熱をハワイの家族に伝えてくれてありがとうございました!