アクセプションズの長谷部です。
先月27日、東京・渋谷で開催された【超福祉の学校】シンポジウムに、米国ハワイ州ホノルルからオンラインで登壇させて頂きました。
超福祉の学校(主催:NPO法人ピープルデザイン研究所)は、文部科学省や渋谷区、東京都教育委員会などが共催し、障がいの有無にかかわらず、共に学び生きる社会の実現を目指して毎年開催されています。
従来の障害福祉や教育の枠に収まらない生涯学習の可能性について考えるシンポジウムには、アクセプションズのメンバーが毎年登壇させていただいています。
今年は「障害のある人の海外での暮らしから見える超福祉な社会」と題して、私自身が娘と共にハワイへ移住して4ヶ月が経って、色々と見えてきたこと等について実際の現地での高校生活や余暇活動を中心にご紹介させて頂きました。
アメリカでは18歳(高校卒業)までが義務教育となっており、児童に特別な支援が必要と判断されると、「IDEA (Individuals with Disabilities Education Act・障がい者教育法 )」 に基づき、①IEP(個別教育プログラム)の作成・実行、②最も制約の少ない環境での教育、③適正手続の保障、④無償かつ適切な公教育が提供されます。
また、アメリカの高校には、「サーティフィケートコース」と、「ディプロマコース」という2つのコースがあり、どちらかを選択できる制度になっています。
通常の生徒は、ディプロマ(diploma・卒業証書)コースを選び、先生の評価によって単位を取得できれば卒業できるのですが、娘の場合は、サーティフィケイトコース(IEPのゴールに向かって学ぶ)を選びました。これにより、単位や評価を気にすることなく、高校卒業証明書(Certificate)取得に向かって学ぶことが可能になっています。
学校以外の余暇活動についても、習い事(ダンスなど)や、地域のコミュニティパークで行われるアクティビティに参加したりしている様子をご紹介させていただきました。
こうした地域の活動にも「インクルージョン・サービス」の無償提供があり、障がいのある子の参加も当然のこととして想定されています。

詳しくは当日のアーカイブ動画をご視聴ください↓
https://peopledesign.or.jp/school/symposium/2469/
ご視聴くださった方からの反響もあり、海外の公教育に対する関心の高さが伺えました。
今年5月、渋谷区とハワイ州ホノルル市が「姉妹都市提携に関する協定」を締結したとのこと、今後、教育や余暇活動などでも良い交流が進むことを期待しています。